【34品種まとめ】オリーブの木|樹形や実の大きさなど特徴の違い
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【34品種まとめ】樹形や実の大きさなど、それぞれのオリーブの木の特徴の違い

オリーブの品種一覧

すぐに見つかる品種の選びかた

オリーブの木は、1,617品種が確認されています。

そんなにあるんだぁ。。 まずはこの品種の多さに驚きます。

そして、オリーブを育てたいと思った時に、たくさんある品種の中からどれにしようか選ぶのは楽しい時間です。

しかし、オリーブを育てるのが初めての方にとっては、
どの品種選べばいいのか?
は、とても悩ましいです。

そこでこのページでは、果実の大きさ、樹形などを中心に
34品種の特徴をまとめました。


例えば、ホームセンターやネットなどで見つけたオリーブの苗。

品種の名前が分かっていれば、
気になった品種名からジャンプできるように一覧にしています。

この品種の樹形は直立型かな?
病気に強いのかな?

品種名が分かっていれば、目当ての品種かどうかを判断できます。
是非ご活用ください。

また、本記事で、それぞれの品種の特徴を確認するのと同時に、オリーブの木の植物としての基本知識も合わせて知っておくと、より品種の特徴についての理解が深まると思います。

オリーブの木の魅力【基礎知識】

オリーブの木の魅力【基礎知識】

オリーブの木ってどんな植物なのかな?育てるのに必要な環境や、花が咲く季節や収穫の時期は?などの基礎知識のまとめ。おしゃれで人気のあるオリーブの木は、庭や玄関先に植えてあるのをよく見かけます。オリーブの木はガーデニング初心者でも育てやすいということや、人との関わりが深い歴史ある植物です。オリーブの木について知れば知るほどに愛着が湧いて来て、育てるのが楽しくなります。

品種選びで気になるのは、やはり「育てやすさ」ではないでしょうか?

色んな特徴の中でも「寒さに強い」、「病気に強い」という2つは育てやすさの条件だとも言えます。

私の場合は九州の平野部なので、冬の寒さは厳しくありませんが、梅雨や台風の影響が気になったりします。

せっかく買って植えたのに枯らしてしまうかもしれない、という不安はありますよね。

私にもありました。

そんな不安もある中、私は地植えにするオリーブを探していました。

一度植え付けると、違う品種に植え替えるというのが中々簡単にはいかないこともあり、数ヶ月ぐらいは時間をかけてやっと、1品種を決めたのでした。

アプローチの入り口の横に植えたそのオリーブは、
アルベキーナ」という品種です。

この品種の樹形は「開張型」で「果実は小ぶり」なのですが「自家結実性が有り」「たくさん実をつける」品種で、「高品質なオイル」が採れるのが特徴。

と、いうオリーブの品種です。

選ぶ時に意識したのが、

地植え」で、「たくさんの実がなる」品種だったので、アルベキーナを選んで植えました。

このように、どこに植えて、どんな風にオリーブを育てて行きたいかによって、オリーブの品種の選び方が変わってくると思います。

例えば、

マイホームのシンボルツリーにいしたいので、とにかく大きくなって欲しい。

とか、

自家製のオリーブオイルを使ってドレッシングを作りたいから、果実がたくさん収穫したい。

とか、

マンションに住んでるからベランダしかない。だから鉢植えでも育てられて、あまり大きくしたくない。

など、自身の環境やライフスタイルのビジョンがあると、品種選びの時に絞りやすくなります。


東日本の地域で育てる品種を選ぶなら寒さに強い品種を意識して選ぶのも、ひとつの選び方かもしれませんね。

オリーブの木は、基本的には耐寒性がある植物です。

そして育てやすく、とても良く生長してくれる植物です。

日に日に大きくなっていくのが見てわかるぐらい生長が早いのもオリーブの魅力のひとつ。
しかし、育てる環境が狭いスペースしかない方もいると思います。

どんどん大きく生長されるとちょっとなぁ、、
そんな時に選ぶ品種は、樹勢が比較的弱い品種を選ぶのもひとつの考え方ですが、
逆に樹勢が強い品種を選び、こまめな剪定をすることで大きさを抑えながら樹形を整えていくほうが管理しやすいのではないかと考えます。


私は定期的にホームセンターを巡っては、良さそうなオリーブが並んでないかを気にしてます。

オリーブを見つけるとラベルの品種を確認してはスマホでチェック。

樹形は?

病気に強いか?

自家結実する品種なら買おうかな。

みたいなことを考えながら、オリーブをいまだに探してます。

5つの点で品種を比較

主に以下の5点について比較しています。

  1. 果実の大きさ
  2. 品種によって、1g未満から15g以上と果実の大きさに差がある。

    小 ・・・2g未満
    中 ・・・2g以上4g未満
    大 ・・・4g以上6g未満
    特大・・・6g以上


  3. 果実の用途
  4. テーブル・・・新漬けや塩漬けなど。
    オイル ・・・オリーブオイルに主に加工される。


  5. 樹形
  6. 直立型・・・真っ直ぐと上へ生長する性質なので、背の高いシンボルツリーに向いている。ベランダなど、横に広がって欲しくない場所に向いている。
    開張型・・・横へ広がるように生長する性質がある。ゆったりと広さを確保できる場所に向いている。建物や、植物との間隔を考慮して植えるようにすると良い。
    下垂型・・・下に垂れ下がるような樹形。となりの植物との間隔に気をつけて植え付け場所を決めると良い。


  7. 自家結実性
  8. 有り/無し

    オリーブの木は、1本では結実しにくい性質があるが、自家受粉で結実する品種がある。しかし、別の品種と一緒に育てた方が結実しやすい。果実の収穫を目的に植えるのであれば2本以上で育てるほうが結実率が高くなる。


  9. 原産
  10. その品種の原産国。
    ※ルッカは品種として特定できておらず主要産地とする。


ミッション 
"Mission"

  1. 中型
  2. テーブル、オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性なし
  5. アメリカ合衆国

   

直立型の樹形なのでバランスが良く、シンボルツリーに向く品種。スリムなのでベランダなど狭い場所にも向くが、樹高が高くなるので剪定で高さをとめて育てると良い。果実を取ることが目的ならば、若木のうちから樹高をおさえた樹形に整えるようにする。 自家結実性はないので、実を楽しみたいのなら、別の品種を一緒に育てると良い。ハート型の可愛らしい実をつける。他の品種に比べ果肉が硬く、新漬けと呼ばれている未発酵タイプの塩漬けに適している。果実の油の含有量は15〜19%。オイルの風味が良いため、オイル用としても利用でき、塩漬けなどにするとコリコリした食感が楽しめることから、テーブルオリーブ用、オイル用兼用として人気がある。 葉は大きめで、裏の白色が強い。 寒さに強い品種。炭疽病(たんそびょう)に弱く、果実の着色が進むとともに発病が増えるので、降雨の多い温暖地では注意が必要。 日本の主産地である小豆島では70%近くを占める。明治40年(1970)にアメリカ合衆国のカルフォルニア州から輸入され、日本のオリーブにとって歴史のある品種。世界的には栽培面積は少なく、カリフォルニア州の一部とメキシコ、及日本でのみ経済栽培されている。オーストラリアのミッション種とは別の品種で、区別するためにカリフォルニアミッションと呼ばれることもある。


ネバディロ・ブランコ
"Nevadillo Blanco"

  1. 中型
  2. オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. スペイン

  

苗から幼木にかけて成長が早いので、初心者におすすめの品種。花粉が多く花期が長いので受粉樹としてもう一本を選ぶなら最適。花芽は多く着くものの不完全花が多く、結実不良になることが多いため、果実の安定した収穫には向いていない。 樹形は開張型と直立型の間ぐらいの半直立性。挿木繁殖での発根率が高く流通量が多い。観賞用として多く栽培されている。葉の表面の緑色がやや薄く、裏面も墓の品種に比べると色が濃いため、美しさの点では他の品種に劣るかもしれない。しかし、枝が密集し耐寒性があるため、生垣やトピアリー、街路樹に向く。 スペインでは一般的なオイル用の品種で、果実の油の含有率は17%。 日本には、ミッションと同時に導入された歴史のある品種。小豆島ではオイル用、または受粉木として利用されてきた。果実色は薄めのグリーン。漬物にした時の色は薄めだが、食味は良い。採油率もミッション並のため、最近では受粉用だけでなく漬け物用やオイル用としても利用されている。


マンザニロ
"Manzanillo"

  1. 中〜大型
  2. テーブル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. スペイン

  

樹高は低く開帳型で枝垂れるような枝に小さめの葉を密につける。植え付けの時は建物や他の樹と距離をとる必要がある。樹高が低めなので、栽培・収穫がしやすい。実つきが良い品種で、果実は3g程度。果実を多くつけるが、早めに収穫しないと隔年結果がおこりやすくなる。このマンザニロだけでは結実しにくいので、受粉用の別の品種のオリーブををいっしょに育てると良い。環境適応性がある。炭そ病には注意が必要。 世界で最も多く栽培されている品種。日本での入手も容易。スペイン語で小さなリンゴという意味を持つ通り丸い実をつける。 大正5年(1916)にアメリカ合衆国のカリフォルニア州から導入された漬け物用品種で、スペインのマンザニージャ種と同じ品種。採油もできるが、油の含有率は9〜14%と含油率が低いため効率が悪くなる。漬け物用だが、果皮がやわらかく、収穫前に台風や強風にあうと傷つきやすいので注意が必要。


ルッカ
"Lucca"

  1. 小〜中型
  2. オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性あり
  5. アメリカ合衆国(主要産地)

  

樹形は開張型で垂れた枝に実をたわわにつける。果実は2g程度と小ぶり。他のオリーブに比べると自家結実性が高く、1本でも実をつけやすいので家庭栽培用に適している。葉は、表裏のコントラストが強いため、観賞用に適している。大きくなるとねじれが生じるのが特徴。耐寒性があり、炭疽病などに強く耐病性に優れているので、育てやすさの点では初心者にはおすすめ。しかし、注意点としては、樹高が高くなる品種だという点。小豆島では10mを超える樹もあるので植え付けるときには場所選びには気をつける。樹勢が強く大きく伸びるため、他の品種に比べ結実開始樹齢に達するまでに1〜2年長くかかる。

小豆島で多く生産されている品種。実は小ぶりながらも油の含有率が25%、採油率は10〜15%(10月下旬〜12月)と多めでオイル品質が良いため、オイル用として栽培されている。オイル生産用としては日本で最も栽培が多い品種。昭和7年(1932)アメリカ合衆国のカリフォルニア州から導入された。採油されたオリーブオイルは、品評会などで高い評価を受けている。
なお、イタリア系品種と考えられているが、イタリアにはルッカという品種はなく、正確な品種名はわかっていない。


日本の主要4品種

ミッションネバディロ・ブランコマンザニロルッカの4品種は、日本のオリーブ産業を発展させたオリーブの品種なのです。
オリーブの経済栽培を成功させた香川県では、主にこの4品種が栽培されています。


アイ・セブン・セブン
"I Seven Seven"

  1. 中〜大型
  2. テーブル、オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

もともとはオイル用として開発された品種だが、果実も美味しい。生垣にも向く。開花時期は早い。強剪定後に芽吹きにくい性質がある。


アザパ
"Azapa"

  1. 大〜特大型
  2. テーブル、オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性少しあり
  5. チリ

南アメリカ原産で、冬が温暖な地域での栽培に適する。果実の大きさは様々で6〜12gの特大の実を毎年安定してたくさんつける。大きい果実を収穫するには摘果作業が必要。栽培する時のポイントは主枝の先端を上に向けて誘引すると樹勢が維持できる。炭疽病(たんそびょう)には弱い品種。 チリでは50%を占めるテーブルオリーブ用品種。オリーブオイル用にも使われる兼用種。アルゼンチンの「アラウコ」種と同じ品種。


アスコラーナ・テネラ
"Ascolana Tenera"

  1. 特大型
  2. テーブル
  3. 直立型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

中央イタリアのテーブルオリーブ用品種。寒さには強いが生育が環境に左右されやすい性質。特大の果実が毎年つく。


アルベキーナ
"Arbequina"

  1. 小型
  2. オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性あり
  5. スペイン

樹勢は弱く、開張型。果実の大きさは小さい。早期結実性が強く、条件が良ければ植え付け後2〜3年で結実を開始する。早く果実を見たい方にはおすすめ品種。小さい果実が鈴なりにつく。オイル含有率が多く高品質。開花時期が非常に早い。 スペイン、カタルーニャ州原産のオイル用品種。果実は1g強と小さめだが、高品質なオイルが採れるため、世界中で栽培されている。


イトラーナ
"Itrana"

  1. 大型
  2. テーブル、オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

樹勢が強く、耐寒性、耐病性がある。剪定しやすい品種。果実はしっかりした味で堅く、秋に収穫した果実の新漬けに向いている。


エル・グレコ
"El Greco"

  1. 小型
  2. オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性なし
  5. ギリシャ

果実は小さいが実つきは良い。栽培のポイントは、こまめに剪定すること。そうすることで樹形がまとまりやすい。花粉量が多いので受粉樹にも向いている。


オヒブランカ 
"Hojiblanca"

  1. 中〜大型
  2. テーブル、オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性あり
  5. スペイン

寒さや病気に強い品種で初心者向き。剪定しやすい。この名前で一般的に流通しているものは’ピクアル’の変異種と思われる。


カヨンヌ 
"Cayonne"

  1. 中〜大型
  2. テーブル、オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. フランス

樹姿や葉形が美しく、観賞用に適している。果実のグリーンは薄めだが着色し始めるのが早いので果実も鑑賞できる。完熟果の苦味が少ないのでメープルシロップ漬けがおすすめ。開花時期が早く、比較的に長く咲くので受粉樹にも向いている。 病気には弱い。


カラマタ 
"Klamata"

  1. 大型
  2. テーブル、オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性なし
  5. ギリシャ

樹勢は弱く、病気にも弱いため栽培には注意が必要。発根率が良くないため接ぎ木苗がほとんど。自根苗は生育が劣る場合があるので購入時に確認すると良い。 ギリシャをはじめ、オーストラリアなどで栽培されている。果実は大きく種離れも良いため、高級ブラックオリーブの原料として、赤または黒く熟してから塩漬けにする。良質のオイルも採れる。果実は苦味が少なくフルーティー。市販されている果実漬けやオイルは高級品として人気。


カリフォルニア・クイーン(UC13A6) 
"Californian Queen"

  1. 大型
  2. テーブル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. アメリカ合衆国

"マンザニロ"に似ているが、果実はより大きい。カリフォルニア大学で育成された比較的新しい品種。


カロレア 
"Caroled"

  1. 大型
  2. テーブル、オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

寒さに強く、環境適応性がある。剪定もしやすい品種。果実は毎年結実する。開花時期が早く受粉樹にも向いている。


コラティーナ 
"Coratina"

  1. 中型
  2. オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

  

樹形は開張型で樹勢は中程度。寒さに強く、環境適応性があり多くの地域に適応しやすく早期結実開始品種といわれている。果実サイズはマンザニロ程度とオイル用としては大きいものの、オイルはポリフェノールが豊富で、オイルの含有量も多い。熟す時期が遅い。 イタリア、プーリア州原産のオイル用品種。


コレッジョラ 
"Correggiola"

  1. 中型
  2. オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

  

樹勢が強く、寒さにも強く環境適応性がある。丈夫で育てやすい。 イタリアの主要品種で、トスカーナの寒い地域で栽培されてきたが、成長力が非常に旺盛で、最近では世界中の温暖な地域でも栽培されている。実つきがよく、果実のオイルの含有量も多いため良質で香りの良いオイルの原料となっている。


コロネイキ 
"Koroneiki"

  1. 小型
  2. オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. ギリシャ

病気に強く、樹勢も強く、美しい樹姿で小さな葉が密生するのが特徴。育てやすいが、寒さには弱い。開花時期は早い。果実は小粒で1g程度でたくさんなり、高品質のオイルを多く含む。地植えにすると大きくなりすぎるので注意が必要。挿木繁殖で増やしやすい品種。

ギリシャの主要品種。クレタ島、ザキントス島、メッセニア地方などで栽培されている。油の含有量が20〜23%と高く、良質のオイルが採れる品種として評価が高い。オーストラリアでは「ティニー・オイル・カラマタ」の名前で流通している。


サウス・オーストラリアン・ベルダル 
"South Australian Verdale"

  1. 大型
  2. テーブル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. オーストラリア

丈夫で育てやすい品種。枝が長く伸びると垂れ下がるので、こまめに剪定をする。大きめで楕円の果実を毎年実らせる。開花時期が長いため、受粉樹に適している。塩漬けのグリーンオリーブとしてポピュラーな品種。


シプレッシーノ 
"Cipressino"

  1. 小〜中型
  2. オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性あり
  5. イタリア

樹形がスリムで剪定しやすく狭い場所でも栽培できる。初心者向きの品種としておすすめ。若い木でも結実しやすいのが特徴。観賞用として日本で栽培が多い品種。

イタリア原産地では「チプレッシーノ」と呼ばれていて、糸杉を意味していて、糸杉の形に似た直立型に成長する。イタリアでは、畑の周りに植えて防風樹にされている。そのため、イタリアではフランジベント(風を壊す)とも呼ばれている。オイル用に用いられるが、直立型の樹形から観賞用にも適している。小さいうちから結実しやすいので、イタリアでは実なり鉢物によく使われている。


ジャンボ・カラマタ 
"Jumbo Kalamata"

  1. 特大型
  2. テーブル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. オーストラリア

摘果すると直径3センチ以上の世界最大級の果実をつける。高級ブラックオリーブの原料として、赤または黒く熟してから塩漬けにする。良質のオイルも採れる。寒さや病気に弱いので上級者向き。炭そ病に注意。繁殖が困難で、接ぎ木で増やす。


セビラノ 
"Sevillano"

  1. 大型
  2. テーブル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. スペイン

樹勢が弱く、炭疽病(たんそびょう)にも弱い。炭疽病は、成熟につれてが発病するので早めに収穫するなど、育てるときは注意が必要。 若い木は結実しにくい。果実は楕円で非常に大きく、ばらつきなく大きい実をつける。油の含有量は14%程度とやや低めだが、タネが小さいので食べやすいテーブルオリーブができる大果系の漬け物品種。隔年結果性が強く、大豊作のあとは数年結実が少なくなることがある。海外では緑果、熟果が漬け物用に加工されている。発根率が低いので挿木繁殖が困難な品種。 スペイン名は「ゴルダル」。


セント・キャサリン 
"St.Catherin"

  1. 小〜中型
  2. オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性あり
  5. アメリカ合衆国

直立型で剪定しやすい品種。開花時期はやや早く、自家結実性があるので1本でも果実をつけ、結実率も高い。病気には少々弱い。


ハーディズ・マンモス 
"Hardy’s Mammoth"

  1. 大型
  2. テーブル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. オーストラリア

果実は大きく、完熟果は苦味や渋みが少ないのが特徴で、メープルシロップ漬けにすのががおすすめ。油の含有量も多いのでオイル用としても人気がある。若い木は結実しにくい性質がある。樹勢が強く、寒さに強い。丈夫で成長が早い。


バルネア 
"Barnea"

  1. 中〜大型
  2. テーブル、オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性少しあり
  5. イスラエル

まとまりのある直立型なので剪定しやすい品種。果実を非常にたくさんつける。葉に丸みがあるのが特徴。


バロウニ 
"Barouni"

  1. 超大型
  2. テーブル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. チュニジア

果実は非常に大きくておいしい。果実に含まれている油分は16%と程よく、オーストラリアでは家庭用の塩漬け用品種として人気がある。樹形は開張型なので収穫がしやすく、枝が暴れにくいので剪定しやすい。堅実によく実をつける。環境適応性がある。開花時期は早い。


ピクアル 
"Pical"

  1. 中〜大型
  2. テーブル、オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性あり
  5. スペイン

スペインの重要なオイル用品種で、オイルにはオレイン酸を豊富に含む。病気に強く観賞用にも人気がある品種。


ピッチョリーネ 
"Picholine"

  1. 小型
  2. オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. フランス

花を多くつけるので、別の品種の受粉用にいっしょに育てるのに向いている。観賞用として日本で一般的に流通している品種。


フラントイオ 
"Frantoio"

  1. 中型
  2. テーブル、オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

  

丈夫で病気に強く、地域耐性も高いため南北アメリカ、南アフリカ、オーストラリアなど多くの国で栽培されている品種。実つきが良く、安定的に結実する品種。果実は楕円形で油の含有率が26〜30%と高い。香りがよく風味豊かなオイルが採れる。樹高が低めで、小さくても早く実がつくのでコンテナ栽培にも向くので家庭用果樹としての人気もある。樹勢が強いのでこまめに剪定すると樹形を保ちやすい。 発根性が良いため、挿木繁殖に向いている。オーストラリアでパラゴンと呼ばれている品種はフラントイオと同じもの。


ペンドリノ 
"Pendolin"

  1. 中型
  2. オイル
  3. 下垂型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

  

寒さに強く環境適応性がある品種。。毎年良く咲き、開花時期は早く長いので受粉樹に向いている。


モライオロ 
"Molaioro"

  1. 中型
  2. オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

  

耐寒性があり、イタリアで山岳地域に最も適したオリーブといわれる。果実は毎年良く結実する。剪定しやすい品種。


レッチーノ 
"Leccino"

  1. 中型
  2. オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

  

世界各地で栽培されているオイル用の品種で、毎年果実を多くつける。剪定しやすく、寒さや病気に強いのが特徴。


ロシオーラ 
"Rosciola"

  1. 中型
  2. オイル
  3. 直立型
  4. 自家結実性なし
  5. イタリア

  葉の形に特徴があり、オリーブとしては幅が広く丸みがある。寒さに強く、環境適応性があり、剪定しやすい。別の品種のオリーブがあれば、果実は毎年結実する。


ワッガ・ベルダル 
"Wagga Verdale"

  1. 中型
  2. テーブル、オイル
  3. 開張型
  4. 自家結実性なし
  5. オーストラリア

  

樹形は開張型でやや小型なので管理や収穫がしやすいのが特徴。果実は塩漬け、オイルと両方に使われる。油の含有量は20%以下だが、オイルが良質なことで人気がある。ラベルにフランスさんと記載されることもあるがオーストラリアで作出された品種。


まとめ

お気に入りのオリーブの品種が見つかりましたか?

地植え用にするために、大きな苗を購入するための品種選びをしていると、ついつい慎重になってしまいがちです。

そりゃそうですよね。

値段も高くなりますしね。

私も結果、決めるまでに数ヶ月かかってしまいましたが、アルベキーナは順調に育ってくれています。

一方で、5号〜8号鉢のオリーブも育てているのですが、いくつかの品種をすでに育てていれば、新しい品種にも挑戦したくなります。

そんな時にもまた、このページの品種を参考にしてオリーブ選びにお役に立てていただければと思います。

また、オリーブの木の、植物としての基本知識をおさえておくと、品種ごとの特徴や管理のポイントが解りやすくなると思います。

こちらの記事に詳しく書いていますので参考にしてみてください。

オリーブの木の魅力【基礎知識】

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大分県の大分市と別府市の生花店に合わせて10年間勤め、2018年に、大分市内で「GRAINY FLOWERS(グレイニーフラワーズ)」を開業。 勤務時代は、花束、アレンジメント、店舗内装飾、生け込み、お祝い、お供え、ウエディング、プリザーブドフラワー等の実務経験を積み、フラワー装飾技能士1級の国家資格を取得。 花の技術と知識を生かし、シンプルで素直な造形で、華美な装飾を控えた作品作りを心がけています。 「贈る人も贈られる人も喜んでもらえるように」、注文を頂いてから新鮮な花を仕入れ、花束やアレンジメントを製作しお届けをする、「店舗のない花屋」というスタイルをとっています。